樹工房ブログ
無垢材と突板について
2019-02-07
カテゴリ:特注家具に関して
登場頻度の高い樹種は一通りご紹介したので、次は家具の仕様についてご紹介いたします。
家具には「天然木を面材にしたもの」、「メラミン化粧板・ポリ化粧板を使用したもの」、「プリント紙やクロスを使用したもの」等、様々なパターンがありますが、当社では特段指定の無い限りは天然木を中心にした家具を製作しております。
ただ、天然木の使い方も2パターンあり、「無垢材」をそのまま使う場合と「突板」を貼って合板として使う場合があります。
無垢材はどこかで聞いたことがあるかもしれませんが、突板は聞きなれない言葉かと思います。
自分自身、この業界に入る前は聞いたこともありませんでした。
突板について
読み方は「つきいた」といいます。
天然木を0.2mmほどの厚さにスライスしたものを指しますが、そのままでは薄いシートの状態ですので、ベニヤ等に貼り合わせることで面材として使用します。
ただ、貼り合わせるベニヤも2.5mmや4mmといった薄さのため、家具を構成する天板や側板の厚みにするにはさまざまな厚みのベニヤや芯材を重ねていきます。
芯材にもベニヤ・MDF・ランバーなど様々な種類がありますが、右の写真はラワンランバーと呼ばれるものです。
例えば20mの厚さの材料を作りたいというときには、15mmの芯材(ランバー)を突板の化粧2.5mmで両側から挟むことで15mm+2.5mm+2.5mm=20mmの厚みを作ります。
突板を使った家具のメリットは、天然木の風合を活かしつつ価格を抑えられる点や軽い家具を作れる点です。
芯材がしっかりと入っていれば強度の心配もありませんし、無垢のような反りも生じにくいので場所や用途を選ばず使いやすいかと思います。
ただ、表面が0.2mmという薄さの木のため、いったん深い傷ができてしまうとベニヤがむき出しとなり、メンテナンスが出来ないというデメリットがあります。
このように無垢材と突板はそれぞれメリット・デメリットがあるので、家具の部位によって使い分けることが多いです。
(例 強度がほしい天板は無垢材、軽くしたい側板は突板合板 等)
見積を依頼いただく際は、部位ごとの仕様を細かく指定いただいてもよいですし、こちらにお任せいただいても結構です。
使用用途や予算に応じて適切な仕様をご提案させていただきます。