樹工房ブログ
突尻(つきじり)について
2019-06-22
カテゴリ:特注家具に関して
長いことHPの更新を怠ってしまいました。
更新をしていない間に、会社では新しい仲間がたくさん増え、工場内はとても賑わっております。
ただ、人が増えたということはそれに比例して売上と利益も伸ばさないといけないので、頑張らないといけません。
話は変わりますが、先日突尻(つきじり)が工場に入荷しました。
突尻というのは、突き板を作るために機械で木材をスライスしていく過程で、最後に余る端材のことをいいます。
(突き板の説明はこちら)
突板屋さんから怒られるかもしれませんが、わかりやすくいえば大根をおろし金で擦っていく時に、最後の方が上手くできずに残ってしまうのと同じ原理かと思います。
普段使う製材の材料は27mm(9分)、34mm(1寸1分)・・・といった尺貫法に則った厚みがありますが、突尻はあくまでも端材のため厚みは十数ミリしかなく、テーブルの天板などには使用できません。
そのため、突尻は木口材としての用途や小物制作用の材料として使われます。
突尻の特徴は、希少価値が高く製材として入手出来ない銘木も各種取り揃えられることにあります。
先日紹介した三大銘木のチークやマホガニーも製材としての流通は非常に少なく、多くが突き板工場に行き、薄くスライスされて化粧ベニヤとして使用されます。
そのため、端材とは言え銘木の突尻は貴重です。
写真に見えるのは比較的製材としても流通の多いブラックウォールナットやホワイトアッシュのほか、サペリ、ユーカリ等です。
自然の木の色でここまで色が違うというのはとても不思議な感じがします。
また工場で面白い材料が入荷した際はご紹介させていただきます。